2009年11月17日火曜日

台湾出張





今回の台湾出張で一番面白かったのは、大規模画面対応のビデオカードドライバです。

通常のATIのグラフィックチップ1個使いの標準グラフィックボードで、ATIのドライバをカスタマイズするだけで、4000x2000の画面での高精細3D10bitB/Wを表示可能とするというもの。 

デモでは車のショールーム用のデジタルサイネージのデモと医療分野向けの10bitB/W表示でのX線写真を大画面に表示したものに市場性を感じました。

どちらもSierとの協業が必要となる分野です。優位性は、既存にある技術だけで低価格な製品をOn-Timeに提供できるというところでしょうか。鍵はドライバのカスタマイズ・完成度なので、ハードだけの勝負ではないところも、スタートアップとしては競争力を維持できる気がしました。 

早速、業界の関係者の意見を聞いてみたい所です。

 それと、ニッチなところでは、監視カメラ・天気カメラ用のビデオフロントエンド用ICも興味が持てました。ただ、こちらはまだESが上がったばかりのようで、もう少し製品が煮詰まったレベルでのデモを見たいと思います。天候の悪い視界不良の場面でも、ノイズキャンセラを効かせて、見えないものが見えるようになる。良く朝の情報番組で天カメを使って気象情報なり、現地情報を伝えていますが、全く見えない。こんなケースには最適ですが、でも市場があまりにもニッチすぎます。もう一工夫が必要なデバイスかもしれません。

2009年11月16日月曜日

1Q84

先週は台湾の投資家との打ち合わせのために台北へ出張しました。

いつものことですが、移動時間やホテルでの不眠時のために、本を持っていきます。今回は、今年話題になった村上春樹の1Q84の単行本上下巻をバッグに詰め込んで出張に行きました。村上春樹の本を読むのは5年ぶりくらいで、良い意味の期待を持っていました。今回も、登場人物が魅力的ですし、とても読んでいて気持ちが良かったです。

 物語は、1984年のできごとですが、ある事に巻き込まれた人々だけが1Q84年に存在していて、そのほかの人は1Q84年であることが理解できないというか、見えないというか。パラレルワールドではないが、巻き込まれてしまったか、巻き込まれる存在ではなかったかで1984年と1Q84年の差となる。そこだけで人生が大きく変わる。

読後に感じたのは、自分にも2008年という分岐点があったのかなと思いました。その年までは、良い意味での拘束というか、押さえつけているものが存在していて、それが自分にとってとてもいいバランスを生んでいた。2008年にそれが亡くなってからは、自分の意思が、その行動をする際の常に基準となってしまった。それは、自分が取るべき行動なのか、それは面白いのか、面白くないのかなど。周りの人々は、自分が大きく変ったとは思わないと思う。でも、もう、自分は失うものも、怖いものも何も無い。今までは、圧力があって、自分ではできなかった本当の勝負を。今からは本当の真剣勝負ができるように、これからの仕事を作り上げていく。

2009年11月7日土曜日

企業文化

ある会社の社員からのメッセージ:

この会社はすごい。なにがすごいって、皆、全員が全てのことに対して<できる・やれる>と思っている事。やる前から、こんなことできないという発想はこの会社にはない。

難しくても、なんとかやってやろうじゃないのという姿勢である。

皆が皆、そういう感じなので、自分が挫けそうになっても、自分でも<できる>と言い聞かせ、さらに頑張る。回りも皆その雰囲気でやっているので、さらにいっそう頑張る。麻薬に近い・カルトに近い。でも、その環境で働くことで、その会社の人材は成長して行く。それでいいんじゃないかな?

 

ここに、チェックリストがある。前述の会社の社員はこの10項目の全てが○でした。

 

1.自分で決めた目標を達成すべく仕事をする。(上司が目標を決めない)

2.行動する前に、他の方法はないか考える。

3.難しい仕事に挑戦する。

4.ある程度難しい目標を設定する。

5.質の高いものを追い求める。

6.達成の為に仕事をしている。

7.あらかじめ考えて、準備をしてから行動する。

8.ある程度のリスクをとる。

9.オープンに情熱を見せる。

10.     ビジネスを知っている。

こうした言葉を実行できるのが、達成文化型の企業です。

 

逆に、消極的防御型・逃避型は、

1.物事にできるかぎり関わらないようにする。

2.皆に受け入れられる事を重視して決定をする。

3.チャンスに見えても行動をおこさない。

4.物事を先送りする事が多い。

5.難しい問題にはできるかぎり関わらないようにする。

6.問題発生時、とがめられないようにする。

7.他人が先に立って行動するのを待ってから、その後に従う。

8.決定を上位の人に押し上げ、自分では決めない。

9.会社では、とりあえず、一応という表現が多い。

10.     チャンスと見てもリスクは避ける。

 

会社が、いかにして達成文化型の企業でありつづけられるか、又、個人として達成文化型のマインドをいかに持ち続けられるかがキーポイントであると信じ、それを実現・維持することだけを目標にして走り続けてきた。

今回、残念ながら、達成文化型の企業でありつづけることは、そんなに簡単な事では無いという事が判ってしまった。ただ、自分の唯一の個性である達成文化型のマインドまでは変えられない。

最終的には、自分自身で達成文化型の会社を作ることができるのか?というチャレンジをすることにしました。

なんで会社辞めたの?

なんで会社辞めたの?こんな単純な質問だけど、結構、質問にちゃんと答えるのが難しかった。23年も勤めた会社だから、いろんな想いがあってなかなか簡単には説明できなかった。

わかりやすい言葉で言うと、

・仕事がつまらなくなった。

・腫れものに触るような、そんな雰囲気があったから。

・前向きとか、チャレンジとかが無くなってきたから。

そんな感じだろうか。

 

次の仕事も簡単には決まらない環境だし、せっかくサラリーマンを辞めたんだし、面白くて、でっかい仕事をしてみたい。狙うのは満塁ホームランだけみたいな。来週、台湾へ行く。台湾にいる友人のVCが、いっしょに仕事ができないかと誘ってくれた。再来週は、イスラエルの会社と何か面白いことができないか、そんな打ち合わせが待っている。

助かる事に、奥さんも働き始めたので、当分はお金に困るわけではない。だから、2年後までには、がーんと儲かるような大きな仕事で、やっていて毎日すごく楽しい仕事を探してみようと思っている。

 それと、とりあえずは自分の会社を作ったほうが良いみたいだ。税金面でも、パートナーとの関係を構築する上でも。とにかく、まだ最初の一週間だけど、ひとりで走り始めた感触は悪くないから、もっと前向きに、楽しく、頑張れそうだなと思った。

 

2009年11月4日水曜日

初めてオペラ見ました


昨日は、退職のお祝にと、オペラに招待されました。場所は、渋谷 オーチャードホール。オーチャードホール創設20周年の記念コンサートで、指揮は大野和士さん。フランス国立の管弦楽団とのオペラでした。

第一印象は、まずこのチケット高いなーと思いました。シテイBANKの招待だったらしいのですが、BANKに1000万円以上預けていると、このような招待が年に数回あるらしいです。自分には無理ですけど。(チケットは24000円でした)内容は、合計4部構成で、2部と3部の間に休憩があるのですが、合計3時間に及ぶ大作でした。

感想は、主人公の女の人がすごくきれいで良かった。主役がブスだと見る気が半減します。それに歌手の人達の音質も、みんなすごく美しくて、フランス語がわかればもっと楽しいだろうなと思いました。

でも、一番良かったのは管弦楽団の秀逸さです。音は全く乱れず、綺麗に会場に響いてました。特に弦楽器系の秀逸度はすごいですね。オルガンと子供の合唱も、テンポが良くて、場の雰囲気を優しくしますね。そうそう、会場には、膳場さん(TBS NEWS23)がおひとりでいました。思った以上に小柄で、上品な方でした。とても綺麗な方で、人気があるのも理解できます。それと、同じ列に東大出身で指揮者の友人でもある島田雅彦さんもいましたね。こちらも、知的な雰囲気をかもしだしていました。格好いい感じでした。11/Eにも、紀尾井ホールで面白そうなのがあるから、時間があれば、顔出そうと思いました。

それと、今最も注目されている指揮者の大野和士さんの事も、すこし書いておきますね。

2008年9月から、名門フランス国立リヨン歌劇場の首席指揮者に就任しました。フランス国立歌劇場における日本人の首席指揮者任命は初めての快挙です。早くも今年11月に来日が実現!Bunkamura20周年を飾る記念すべき公演です。「ウェルテル」は、原作がゲーテの「若きウェルテルの悩み」として世界中に知られる不朽の名作で、大野が、いま最も自信を持っておくる作品のひとつです。また、今回の主役2人、ウェルテル役のジェイムズ・ヴァレンティと、シャルロット役のケイト・オールドリッチは、いずれも世界中が注目する新星たち。大野が選んだライジングスターたちにもご期待ください。