2009年12月22日火曜日

セレンディピティ①

あまり聞きなれない言葉ですが、日経のサイトを見ていたら、セレンディピティという言葉が出てきました。

東京理科大学のMOTの教授の宮永博史さんのコラムに出ていました。 

セレンディピィティとは、どうも偶然をとらえて幸運に変える力をいうらしい。

 

彼のコラムの文章を抜粋すると、

お客さまからの質問、友人との会話、旅先での経験、あるいは日々の業務。

そういった何気ない日常の中にイノベーションのヒントがたくさん隠されている。

セレンディピィティにまつわるエピソードは科学の世界では枚挙に暇がない。

あまりに有名なのがニュートンとりんごのエピソードだ。

ノーベル賞受賞者にも多くのセレンディピィティの例が見られる。

そもそもノーベル賞を創設したアルフレッド・ノーベル自身がセレンディピィティの具現者であった。

ノーベルは不安定な液体爆弾を安定化させようと苦労を重ねるが、なかなか成功しない。

ところがある日、ニトログリセリンの保存容器に穴があいて、そこから漏れたニトログリセリンが固まっているのに気づく。

容器の周囲にあった珪藻土が安定剤として機能していたのだ。

ダイナマイトの製造法へのきっかけとなった瞬間だった。

 

イノベーションのヒントは現実世界の中にあって、我々に発見されるのを待っている。

セレンディピィティを磨き、イノベーションのヒントを1つでも多く汲み上げたい。

 

これも偶然だが、自分は彼と3年ほど仕事をしたことがある。

AT&Tベル研究所の日本事務所に彼が勤務していた時に、仕事をご一緒させていただいた。

当時の彼も今の彼も、見た目には何も変わっていない。少し白髪が増えたぐらいかな。

その頃から、彼は半導体のマーケティングの様な下世話な仕事はこの人には合わないのになと思っていた。学者のようなアカデミックな世界が似合う人だった。

誠実さを絵に描いたいたような人だった。 

彼の言葉の中でも、次の言葉にはとても強い感銘を受けた。

一歩一歩がゴールであり、一歩が一歩としての価値をもつように心がければ、セレンディピティが自然と高まっていくことであろう。

その時その時を、一歩一歩を大切にして着実に成長していきたい。

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